2010年07月12日

「かたりの椅子」

 春に東京で上演されていた永井愛脚本のこの演劇がNHKで放映された。
 
 舞台にはかなわないけれど、それでも東京まで行けなかった私はいそいそとチャンネルをあ

合わせて見てみた。

 東京近郊の地方都市で市民の芸術イベントを実行委員会が取り組もうとするのだけれど、文

科省からの天下りと都庁からの出向職員とが実行委員会の独自の独創性に溢れた企画をつぶ

し、自分たちの企画を通さんがためいろいろと手を打つ。その狭間で事業のプロデュースを頼

まれた竹下景子演ずるりん子がコミカルに右往左往するのだけれど、ちっともコミカルじゃな

い。哀れで非力。対して事務局の市職員を演じるでんでんのぬるりとした演技がヘドロのよう

に心に沈んでいく。

 そして極め付けが天下りと出向職員の口のうまさで実行委員を取り込んでいく技の熟練さ。

これを見ていると動悸がし始め、あまり楽しめなくなってきた。

 永井愛さんの前作「歌わせたい男たち」のほうがずっとずっと笑えた。なぜなら、「歌わせ

たい男たち」のほうが現実をデフォルメしていると思え、「かたりの椅子」は現実そのものに

感じられたからだと気がついたのは、幕が下りてから。

 それにしても、選挙前にこの作品を放映した放送局はなかなかのものかも・・・。

 
posted by ほたる at 22:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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