2009年01月21日

「アンナへの手紙」

 アンナ・ポリトコフスカヤ。2006年10月7日に自宅アパートの

エレベーター内で暗殺された。

 暗殺の新聞記事は小さかったけれど「チェチェンやめられない戦争」

を読んでいた直後だったので記事は目に飛び込んできた。

 「アンナへの手紙」は生前のアンナへのインタビューや新聞社の同

僚、家族らへの聞き取りで構成されているドキュメンタリーだった。

 チェチェンの取材を始めて彼女から笑みが減り笑いが失せ、思慮深く

なっていったという。命がけでチェチェンに入り、チェチェン人の現実

をロシア内で発行する新聞に記事を載せ続けた。世界が知らない、各国

のメディアも無視しつづけるチェチェンの実情をペンの力で書き続け

た。そんな彼女は知っていた。「自分が生きているのは奇跡。」ロシア

軍の侵攻で戦争状態の国で取材をしているから命がけなのではなくて、

ロシア国内で事実を書いているから命がけで、それを知りながらもチェ

チェンを無視できない彼女の正義感が痛ましい。

 元ロシア情報将校リトビネンコも放射性タリウムを盛られた可能性が

あった。ウクライナの政治家ユーシェンコも突然の発疹で人相が変わっ

た。これも毒殺未遂の可能性。アンナは暗殺の二年前にも航空機内でお

茶を飲んだ直後に意識不明になった。

 生前の彼女のインタビューでの発言は落ち着いたもので過激でないだ

けに意志のつよさがじんわりと伝わってくる。

 映画の題は「アンナの手紙」ではなく「アンナへの手紙」。
posted by ほたる at 08:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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